2021/02/22
野毛「おでんとお茶漬け いわき」 弁当を買いに寄って ちょいと一杯
1月29日のことだ。
この日は在宅勤務を予定していたにもかかわらず、自分は事務所に出なければならなくなった。
仕方がないと言えば、その通りなのだが。
前日に会社のある者から電話がかかって来て言うには、「佐藤さん、明日は在宅ですか? 申し訳ないのですが、来てくれるならありがたいのですが…」と言うことだった。
自分は在宅でなければできない仕事を抱えているわけではない、行って役に立つならば、そのことを厭うわけではない。
行くのは好いが、少し早めに帰らせてもらおうじゃないか、そして入毛だな、そんなつもりで事務所へ行ったのだ。
呼ばれた用事は大したことではない、製造現場にお願い事があるのだが、ひとりでは心もとないから、隣に立っていて「うん、うん」と言っていてくださいと言うようなことなのだ。
それで全体の仕事がスムーズに回ると言うなら、それも好いだろう。
呼ばれて「うん、うん」と言うことになったのは8時半頃だったかな。
役割は上手く行ったらしく、「お休みのはずだったのに、申し訳ありませんでした。」と言われた。
休みじゃないよ、在宅勤務だよと言ったのだが、彼は在宅勤務のシステムを使えない立場だったから、まあ、そう見えていると言うことなのだろう。
その考え違いをがぁがぁと言うほどに、自分は無粋な男でもない。
「あははは、貸しておくよ。何かあった時は頼むさ。」と言って笑っておいた。
仕事は順調に終わり、自分は15時半頃に事務所を出たかな。
目指すは野毛「おでんとお茶漬け いわき」だ。
店頭に到着をしたのは17時を過ぎたくらいじゃなかったかな。
おや、派手に掲げたじゃないか。
「コロナに負けないお弁当」なのだそうだ。
どんな鼻薬が効いているのかは知らないが、今日も笑って持ち帰ることにする。
そうだ、いつものちらし弁当に加えて煮ものも持たせてもらうことにしようか。
「お家で召し上がってください」とあるな。
自分は天邪鬼だから、店では食べられれないの?と聞きたくなる。
もう好い歳になったのだから、人を困らせてないけない。
黙って買って帰ることにしよう。
とは言え、弁当を買いに来ただけではない。
どちらがついでなのかわからないが、一杯吞っていくのが当然だろうな。
弁当は弁当、酒は酒だ。
生ビールからゆっくりと始めようか。
もっとも緊急事態宣言下だからね、ゆっくりとなどと鷹揚なことを言うのは、非常識と言うものだ。
さっさと食べ、吞み、買うものを買って帰宅すべし。
この日の通しも旨い。
蕪の梅酢漬けかな、ちくわのいそべ揚げ、鰤と大根を炊いたもの。
いそべ揚げ? 「いわき」で揚げ揚げを見たことはなかったはずだ。
珍しいものが出て来たな。
焼酎も置かせてもらっているが、まあやめておこう。
寒い晩だったから、白鹿を熱くしてもらって、大きい方でもらおう。
この酒、好きなんだよね。
きゅうと胃の腑に滲みた。
やっぱり寒い晩は熱燗さ、それが好い。
鮪が美味しいと思うと言うからもらうことにした。
随分と好さそうな部分だな。
なに、海苔で巻いて食べろと…。
あははは、そんな出し方をされたのも、この店では初めてだね。
鮪自体が随分と好かったね。
これは旨い、脂が乗っている。
ふうん、海苔も好いみたいだな。
香りの好さに酒も進むし、鮪の旨みも引き立つよ。
「好いお肉があるわよ。焼きましょうか?」と誘われては仕方がない、もちろんいただく。
「いわき」のレギュラーメニューには肉料理はない。
あっても肉豆腐くらいだ。
だが女将の肉の扱いはすごく好い。
自分は何度かいただいている。
生姜焼きなど絶品なのだ。
今回は豚肉を玉ねぎ、ピーマンとともに炒め焼きにしてくれた。
仕上げに振った白胡麻が好いね。
端にマヨまで絞ってくれたのには恐れ入ったな。
自分がお願いをしたら、隣の男性も乗った。
店内に焼肉の甘辛そうな香りが立ち込める。
肉は厚みがあるな。
ホイと口に運んでみる、いつもながらの甘口だ。
ややっ、肉が香ばしい、これこそ豚肉の醍醐味だ。
旨いねぇ、女将の肉料理はメニューにはないが、常に絶品なのだ。
酒が進んで仕方がないな。
いけない、尻に根っ子が生えて来そうだぞ。
仕上げに生海苔をもらって、2合徳利もお替わりだね。
熱めにしてもらって、きゅうっといただく。
ああ、滲みるな。
思いがけず、酩酊劇場の幕開けを迎えることになりそうだ。
まあ、好いさ。
金曜日の晩だしね。
と言うわけで、この夜の「おでんとお茶漬け いわき」については、ここまで。
この後、ちらし弁当をふたつ、煮ものの盛り合わせももらって、帰ることになった。
久しぶりに好く吞んで、いささか歩みが危なっかしいなと、我ながら感じたね。
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コメント
鮪
スプーンでこそげ取った部位な
骨に直近な一番
美味しいところでしょう!
良い思いをしましたね
2021/02/22 03:44 by ダヴィッド URL 編集
No title
中落ちの部分でしょうかね。
確かに脂があって、美味しかったです。
女将が自信をもって出してくるものは、間違いがありません。
2021/02/22 04:07 by ぶらくり佐藤 URL 編集
鮪を海苔で巻いて食べるとは相当オススメだったのでしょうねd(^-^)
見るからに脂あって美味しそうです。
もちろん肉料理もです(^q^)
2021/02/22 05:36 by koizoomin5118 URL 編集
狭い店内に焼いた肉とタレの香りが立ち込める。いいなぁ。
2021/02/22 06:01 by 王子の狐 URL 編集
まったりと美味しいものを沢山頂き、シアワセってのが伝わってきます。
私もマッタリ呑みたい!
2021/02/22 06:05 by 山葵 URL 編集
おはようございます。
やはり鮪は脂がありませんと。
期待通りの鮪で、海苔の風味とも合って美味しかったです。
2021/02/22 06:26 by ぶらくり佐藤 URL 編集
結構 人気があるようで、わざわざ弁当を買いに立ち寄られる人もいました。
人に知られたようで、よかったと思います。
2021/02/22 06:27 by ぶらくり佐藤 URL 編集
No title
美味しいお料理が出てきたら、もうそれは避けられないでしょう。(^^)v
煮物も買って帰ればまたお家でも楽しめちゃいますね。
2021/02/22 06:43 by ぽよん URL 編集
そして私の憧れの店が2日続けて見れるだなんて幸せです。
その中でも生海苔山葵で飲むのは夢です。
後ネギタコ!!お酒!海苔!山葵!蛸!でずーっと飲んでいたいです笑
2021/02/22 07:00 by するめ URL 編集
No title
まぁ楽しみが残ったと思っておきます(笑)
2021/02/22 07:29 by 小径のヌシ(^-^) URL 編集
No title
女将は、神経行き届きながら、うるささがなく、
あたりは柔らかいけれど芯は強い。
美しい日本語を話す。もちろん、料理の腕は確か。
小津映画の登場人物に見えます。。
ぶらくりさんの筆で何割り増しかになっているのかな。未訪の私には何とも。
店頭の字が稚拙に見えるのも好感度高し。
2021/02/22 08:06 by 独居 URL 編集
野毛
ワシはぶらくり式のアッサリとした飲み方ができないので、あと2週間くらいは自粛しときます(笑)
2021/02/22 09:09 by とも2 URL 編集
管理人のみ閲覧できます
2021/02/22 10:34 by 編集
No title
良い鮪を海苔で巻いて山葵をちょっとのせて・・・♪ これは日本酒がすすむアテですね。
金曜日の夜は私もお酒がいつも以上にすすむなぁといつも感じています(笑)
2021/02/22 11:53 by 浜雪 URL 編集
もう少しの辛抱ですよ。
どこまで鎮静化できるかであって、羽目を外さなければ増える方向にはいかないでしょうね。
2021/02/22 12:19 by ぶらくり佐藤 URL 編集
そうなんです。
煮物で一杯が実現しちゃうわけで、また買ってしまいそうなんですよ。
歯止めが効かなくなってきたなぁ。
2021/02/22 12:21 by ぶらくり佐藤 URL 編集
この晩は葱たこもメニューにあったんです。
食べたかったなぁ。
次は食べなくっちゃ。
2021/02/22 12:24 by ぶらくり佐藤 URL 編集
肉豆腐がない日はほとんどありませんからね、きっと大丈夫ですよ。
自分は葱たこが宿題かな。
2021/02/22 12:27 by ぶらくり佐藤 URL 編集
小津安二郎の映画に出てきそう、おっしゃる通りかもしれません。
ほんわかした雰囲気をよく演出していらっしゃいます。
2021/02/22 12:30 by ぶらくり佐藤 URL 編集
だって、そんなに強くないですから。
これ以上に呑むと、色々大変かもしれません。
落ち着いたら一緒に呑みましょう。
2021/02/22 12:32 by ぶらくり佐藤 URL 編集
酒の肴でありながら、甘めの味付け。
ハマるひとはハマってしまうんですよね。
自分などズッポリとハマって、抜けられるはずもないですね。
2021/02/22 12:36 by ぶらくり佐藤 URL 編集
やはり金曜日は進みますよね。
気持ちよく呑んで、翌日は目覚めもスッキリです。
2021/02/22 12:38 by ぶらくり佐藤 URL 編集